2024/11/26 11:17

以前のブログで、高い綿番手、つまりより細い糸を紡出するために、綿筒を高速回転させる高速ガラ紡機の試作についてご報告しました。その後、いろいろな種類の綿について試してみた結果をお知らせします。
 グラフのように3種類の綿について綿番手を求めてみました。
 インド綿は、繊維長20mm程度の短繊維で増田製綿工場様から購入したカーディングしてあるものです。従来のMYガラ紡機Ⅱで紡出した綿番手が1〜2ですので、それに比べて3〜4となっており、2倍程度の細さであることが分かります。
 さらに、自家栽培した和綿の弓ヶ浜についてハンドカーダーでカーディングして紡出した綿番手は、2〜6となっています。和綿の繊維長はインド綿と同じく20mm程度と短いのが特徴です。グラフからやや綿番手のバラツキが大きいのですが、これは、連続して紡出しましたので、和綿1では装置回転の設定が最適化できていないと考えられます。いずれにしても5を超える綿番手を比較的安定に紡出可能であることが分かります。
 次に、長繊維であるエジプト綿(増田製綿工場様から購入)についての結果をグラフの最下段に示します。さすがにエジプト綿らしく、大きな番手の糸を紡出できており、場合によっては10番手に迫る糸が紡出できていることが分かります。

 以上のように、高速ガラ紡機(最高綿筒回転数:800回/分)によって、これまでのMYガラ紡機では得られなかった細い糸を紡出できることが分かりました。近日中に高速ガラ紡機を販売する予定です。ご期待ください。