2023/02/16 10:26
明治6年に日本人の臥雲辰致によって開発された「ガラ紡機」は、我が国の紡績産業をリードし、全国に普及しました。その機構は簡素ですが、当時としては珍しく糸の太さや撚りを調節できる自動制御メカニズムを有していました。それを150年以上前に閃いた臥雲辰致は我が国の産業振興の祖と捉えられています。その意味でも産業史的にも貴重な資料で、初等教育でももっと教育利用すべきと言う議論もあります。学校での授業で教えようとすると、テキストでは理解できない部分があり、実物の機械を目の前で見るに越したことはありません。しかしながら実物の機械が稼働しているのは限られた地域で、学校の教室でと言うわけにはいきません。
そこで、KARAKURI
ONEでは、教室で組み立てられる教材キットを開発するための試作機を作ってみました。メカニズムを簡素化するために2mm厚の紙を多用し、出来た糸の巻上は、手動にしています。簡素化しているとは言え、動作は本家ガラ紡そのものです。また、巻上を手動にすることで糸の撚りと糸の張力の関係を体感できることもメリットです。発売にご期待ください。